コテの巻き方を覚えたはいいが、なぜかオバさんっぽく見えてしまう。
老けて見える。派手に見える。う〜ん、なんか変な感じがする。
または、幼い印象を拭いきれず、どこか垢抜けない。大人の女性に憧れを抱くばかりでなかなか自分の印象を変えることができないまま。
もし上記のような悩みをお持ちであれば、コテで髪を巻く回転数が多すぎるのかもしれない。
雑誌などでモデルの髪型を観察するとわかるが、実はコテで巻いたカールがゆるかったり、頭頂部から離れた位置からコテで巻いていることがほとんどである。
根本をふんわりさせたいときは、コテを根本の髪にあてるだけで、巻くことはほとんどないだろう。
要するに、コテの巻き方とスタイリングを少し工夫すれば、上品で色っぽい髪型へ印象を変えることはできる。
そこで今回は「上品で色っぽい印象づくり」をテーマに “4つの秘訣” と合わせながら、コテの巻き方をレクチャーしている。
上品で色っぽい印象をつくる4つの秘訣
1 センター分けをしない
色っぽい髪型にしたいなら、センター分けはしない方が良いだろう。
なぜなら、地味な印象を与えてしまうからだ。
だからといって、単純に斜め分けにすればいいというわけではない。
例えば、分け目の比率を6:4にしていた場合、分け目の比重が多いほうの根本を少し立ち上げることで、色っぽい印象に変えることができる。
ネイルで例えるなら、「爪が長く先端を尖らせるタイプ」と「爪が短く丸みがあるタイプ」では、印象が全く違うように、髪でも先端(トップ)に少し高さを加えることで色っぽくエレガントな印象を演出できる、というわけだ。
2 トップの髪をボリュームアップする
分け目の位置を変えたあとは、トップの髪をボリュームアップさせよう。
どれだけ分け目を変えたとしても、髪がペタッとしてしまっていては色っぽい髪型を演出することはできない。
なぜなら、色っぽさを感じる髪型には、必ずと言っていいほど前髪や分け目付近の根本に立ち上がりがついているからだ。
芸能人で例えるなら、「中村アン」のように、髪をかきあげたような “ふんわりした自然なボリューム感” に「魅力」と「色気」を感じることだろう。
過度なボリュームアップをする必要はないが、コテを使うことでほんの少しボリュームアップさせる簡単な方法を紹介しているので、参考にしてほしい。
3 曲線的なシルエットを意識する
色っぽい印象は、”肌まわり” にあると個人的には思っている。
肌まわりとはつまり、「顔まわり」と「首まわり」ということだ。
「顔まわり」にしろ「首まわり」にしろ、全ての髪をまとめてしまうより、両鬢や襟足の髪をほんのり下ろした方が色っぽい印象がグッと増す。(鬢(びん)とは、耳ぎわの髪の毛を指す)
だが、下ろしただけでは汚い印象を与えてしまい兼ねないので、コテでかるく巻いて、ゆるやかな曲線をつくることを心掛けよう。
また、極部だけではなく、全体的なシルエットとしても “ゆるやかな曲線” を意識してコテを巻いたり、スタイリングすることによって色っぽい印象を醸し出すことは可能だ。
部分的だけではなく、全体的なシルエットも意識してアレンジを完成させよう。
4 過度なウェーブは加えない
コテを巻く際に意外とやりがちなのが、「時間の経過と共に巻いたウェーブが取れてきてしまうから」という理由で念入りに巻かれた “しっかり巻き” だ。
一日中キープすることを目的に、しっかり巻いていることは理解できるが、ウェーブが強いと「ケバい印象」に発展してしまう可能性があるので過度なウェーブには気をつけよう。
ウェーブが強いとは、縦ロール感が強かったり、小分けに巻いてしまうことでクルクルした印象が強くなる、という意味だ。
この例を印象の観点に置き換えると、「色っぽい髪型」としての印象は薄く、「華やかな髪型」としての印象が強くなってしまう。つまり、 “派手な印象に傾いてしまう” ということだ。
したがって、色っぽい髪型をつくる際は、過度なウェーブを加えないことをおすすめする。
また、男ウケを意識する際のポイントは、男性は基本手に縦ロール感の強いウェーブがあまり好きではない。
メイクに関しても同じように作り込まれたデザイン性の高いメイクより、メイクしているのが見てわかる程度のナチュラルなデザインを好んでいる。
つまり、髪型にしろ、メイクにしろ、自然体を好む傾向が強いということだ。全ての男性というわけではないが、比率としては自然体を好むほうが圧倒的に多いといえるだろう。
女子アナウンサーがモテる理由も、ここに隠されている。
以上が、コテで巻き髪をつくる際に気をつけたい「色っぽい髪型で上品な女性を演じる4つの秘訣」になる。
それでは、色っぽい印象づくりをするために、ゆるやかな曲線を意識したコテの巻き方を紹介していこう。
1. ロブ(ロングボブ)コテで外ハネをつくる巻き方
ロブとは、すなわちロングボブの略になる。
ショートボブ、ミディアムボブ、ロングボブ、というように、○○ボブと呼ばれるスタイルが多いが、これはレングス別にしたボブスタイルのことを指す。
ボブとは、ヘアスタイルの一種になり、簡単に説明するなら、「おかっぱの髪型」すなわち、ワンレングススタイル(下の長さを一定の位置に定めたヘアスタイル)と呼ばれている。
今回は、このロブというヘアスタイルで、色っぽい髪型をつくるために、外ハネ巻きをした巻き髪アレンジをつくってみた。
外ハネは、肩につく髪がハネてしまったりする際にも上手く活用することができるのでおすすめの手法の1つ。
1-1 横の髪をコテで外ハネにする巻き方

画像 ①)コテ(ヘアアイロン)で巻き始める前に、こめかみ辺りから上の髪をクリップで仮止めしてから、下の髪を前と後ろの2つに分けておく。
画像 ②③)コテ(ヘアアイロン)で外ハネにする巻き方のコツは、コテのレバーを下向きにして反回転させた状態で髪を挟むことだ。コテで髪を挟んだあとは、そのままゆっくり毛先の位置までスライドさせよう。
コテが毛先の位置に達したら、少しだけ外側に回転させて抜く。
画像 ④)一回で形付けることができなかった際は、一度にコテに挟む毛量が多い可能性が高い。その場合は、小分けにしてもう一度外ハネに巻こう。
ストレートアイロンの方が使い慣れているようであれば、『ストレートアイロンおすすめの巻き方』を参考にしてみてほしい。
1-2 うしろの髪をコテで外ハネに巻く

画像 ①)うしろの髪を外ハネに巻く際は、片方の手で外ハネに巻きたい髪を手に持ってからコテ(ヘアアイロン)で髪をはさもう。
画像 ②)コテ(ヘアアイロン)で髪を挟んだあと、横で巻いた時と同じように下へスライドさせていく。
画像 ③④)下へスライドさせていく最中に毛先がコテからはみ出てしまう際は、作業の進行が早い可能性が高い。ゆっくり作業を進めていけば毛先がはみ出てしまうのを防ぐことができるはずなので、意識してみよう。
コテの使い方に慣れないうちは、設定温度を120℃くらいにして巻くと髪のダメージを軽減することができる。
また、毛質や毛量によっては、一度にコテで挟める髪に限界を感じるはずだ。その場合は、ムリに一度で巻くのではなく、小分けにしてから巻いていこう。
1-3 顔まわりや表面の髪をコテで外ハネに巻く

画像 ①②)顔まわりと表面の髪を巻く際も同じように中間の髪をコテ(ヘアアイロン)で挟み、下へスライドさせて外ハネのかたちをつける。
画像 ③④)少し外ハネのかたちを強めたい際は、髪を挟んだあとスグにコテ(ヘアアイロン)を内側へ巻き込んでから下へスライドさせていくと外ハネのカールを強くすることでできる。
また、髪が肩より長いようであれば、うしろの髪を巻く前に、巻き終えた髪を胸の方に移動させてから巻くと巻きやすくなる。
1-4 コテで外ハネ巻きした髪を活かすスタイリング方法

画像 ①②)全体の髪を外ハネに巻いたあとは、オイル系のスタイリング剤をつけて外ハネアレンジを完成させよう。
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スタイリングをする際は、手の平でよく伸ばしたあと、少量ずつ付けていくのがポイントだ。一箇所に全てを付けないように意識しながら付けていこう。
画像 ③④)巻き髪スタイルや、今回のような外ハネ巻きをバランス良くスタイリングをする際は、トップに適度なボリュームをつけることが大事だ。
「画像③」に記入した2つの点線は、右側の白い点線から分け目の位置をズラした跡になる。つまり、分け目の位置をズラして根本にボリュームを加えるということだ。
このように分け目の位置を少しズラすだけで、見た目のシルエットに変化が加わり、トップに適度なボリュームが加わる。この点に関しては、色っぽい髪型をつくるルールの1つでもあるので、意識的に変化を加えてみよう。
使用しているコテはこちら
2. ロブ(ロングボブ)コテの巻き方、巻き髪 アレンジ
コテの巻き方がよくわからない、もしくは上手く巻けるか不安に感じているような初心者のためにも、簡単にできる巻き髪アレンジを用意した。
全体の髪を内巻きし、二段に分けた上段の髪を外巻きしてアレンジするコテの巻き方になる。
あまり、カール感を出し過ぎてしまうとゴージャスな印象になり、ケバい印象を与えてしまい兼ねないので気をつけよう。
エレガントで、やわらかい印象を与えたいときにおすすめの巻き方になる。
2-1 内側の髪をコテで内巻きする

画像 ①〜④)はじめに、右サイドの髪を上下に分けたあと、毛先を中心に内巻きする。
基本的には、毛先だけ内巻きすればカールは付くが、全体的に丸みのあるシルエットに仕上げたい際は、中間あたりからコテ(ヘアアイロン)を通して毛先に達したら一回転させると自然な内巻きをつくることができる。
2-2 コテを巻く際は、片手を添える

髪の長さによって、やりやすさは異なるが、「画像 ③」をご覧のようにコテ(ヘアアイロン)の先端に片手を添えながら操作を行うと安定しやすい。
横の髪を巻く際は、一回転か一回転半くらいに留めておこう。あまりコテ(ヘアアイロン)を回転し過ぎてしまうと、くるくるした印象に仕上がってしまうので気をつけよう。
このまま反対も内巻きしたあと、上段の内巻きに移る。
2-3 上段の巻き方は、内巻き、外巻きの順にコテで巻く

下段の髪を内巻きしたあとは、上段も内巻きしていこう。
毛先を内巻きしたら、中間の髪を中心にコテ(ヘアアイロン)で縦巻きする。縦巻きをする際は、毛先を逃して巻くのがポイントだ。
前髪を巻く際は、根本の立ち上がりや毛流れがあったほうがキレイな巻き髪ができるので、小分けにして巻き直そう。
2-4 トップの髪をボリュームアップするコテの巻き方

「エレガントな印象」「大人っぽい印象」「若々しい印象」にしたい際は、トップの髪をボリュームアップしていこう。
ブローやホットカーラーを巻いてボリュームアップするのも有りだが、あまりボリュームを出し過ぎてしまうと派手な印象に偏ってしまうので、適度なボリュームアップをするのが一番の目的だ。
やり方としては、コテ(ヘアアイロン)を引き上げた髪の根元に当て、熱を与えたあと、コテ(ヘアアイロン)だけを抜き出し、少しのあいだ熱を冷ます。熱を冷ましたら手ぐしで馴染ませておこう。
トップの髪をボリュームアップする際は、前方だけではなく旋毛まわりの髪も同じポイントを意識してコテをあてることで、横から見たときのシルエットを整えることができる。
2-5 かきあげたような前髪にするアレンジのやり方

全体の髪をコテで巻いたあとは、前髪の根本に立ち上がりをつけよう。
前髪の根本に立ち上がりをつける際は、根本の髪が立ち上がるようにドライヤーの風を下から当てる。ドライヤーに付属のアタッチメントがあれば付けた方がやりやすいかもしれない。
少しのあいだ温風を当てたあとに手ぐしで整えれば、かきあげたような前髪が完成。
根本の立ち上がりや毛流れをキープしておきたい際は、ハードスプレーを指先に付けてから形をキープしたい部分をなぞるようにして付けよう。
以上で完成だ。
3. ミディアム ボブを外ハネにするコテの巻き方
ロブよりも7〜8センチほど短いヘアスタイル、ミディアムボブの髪型で外ハネにするコテの巻き方を紹介。
前髪があるので、外ハネにすることで明るい印象を与えることができるのも特徴の1つだ。後述しているように、片側だけ耳にかけるだけでも印象を大きく変えることができる。
巻き髪アレンジだけではなく、編み込みなどの技術を取り入れたアレンジをお求めの方は、『ミディアムボブ ヘアアレンジのやり方』も合わせて読んでみよう。
3-1 横の髪をコテで外ハネに巻く

コテ(ヘアアイロン)で横の髪を一度にはさめるようであれば、ブロッキングせずに巻いていこう。
外ハネのかたちをつける際は、中間部分にコテをはさみ、毛先が外ハネになるように位置を整えてから下へスライドさせる。
横の髪を巻く際は、3等分を目安にすると巻きやすい。
3-2 うしろの髪を外ハネにするコテの巻き方

うしろの髪も横と同じポイントを意識してコテ(ヘアアイロン)で巻いていこう。
よほど髪を梳いていなければ、うしろの髪の方が厚みがあるはずだ。その場合はムリに一度で巻かず、内側の髪と表面の髪に分けて巻くとやりやすい。
3-3 分け目まわりの髪を、ほんのりボリュームアップ
全体を外ハネに巻いたあとは、トップにボリュームを加えよう。
ここでは、ほんのり根本にボリュームを加えたいだけなので、あまり熱を当てすぎる必要はない。1〜2秒コテ(ヘアアイロン)で熱を当てたらコテを抜き、少しのあいだ熱を冷まして全体と馴染ませよう。
動画を観ていただくと解るが、分け目の位置を少しズラしただけでエレガントな印象が加わり、色っぽい髪型に変わるので是非試してみてほしい。
3-4 外ハネにスタイリングする

画像 ①)仕上げにスタイリング剤を付け、毛先が外ハネの向きになるようにかたちを整える。
画像 ②)毛先はまとめ過ぎないように、動きが出るようにスタイリングする
画像 ③)好みで片側の髪を耳にかける
画像 ④)片側の髪を耳にかけるだけでも見た目の印象は大きく変わる。変化を楽しみたいときは試してみよう。
髪を耳にかけることで、首元がスッキリし、色っぽさが増す。ふとしたときに髪を耳にかけるしぐさをすることで、男の気を引くことができるのも魅力の1つだ。
それに加え、トップの髪はペタッとさせて頭の丸みを出せば可愛い印象になり、動画のように適度なボリュームを加えることでエレガントな印象になる。
こちらの実践してみると違いがわかるはずだ。
4. ミディアム ボブをコテで内巻き、ゆるふわ 巻き方
一般的であり、基本的なコテの巻き方になる「ゆるふわ内巻きアレンジ」を紹介。
左右を合わせて8回の内巻きで完成させられるので、初心者にもおすすめの巻き方だ。
但し、襟足の髪を巻く際は、髪の長さが短いと巻きにくいと思うので、火傷には注意しよう。もし、ストレートアイロンの方が扱いやすければ、ストレートアイロンを選んでもらっても構わない。
4-1 横の髪をコテで内巻きする

画像 ①②)ボブをコテ(ヘアアイロン)で内巻きする際は、一回転を目安にして巻くこと。それから、あまり熱を当てすぎないことだ。
画像 ③④)動画のなかでも解説しているように、熱を当てる時間を長くすることより、熱を当てたあとの冷ます時間をしっかり取った方が、内巻きしたカールの持続性を高めることができる。コテの設定温度は、120度〜140度くらいで大丈夫だ。
内巻きした髪は、手のひらに乗せてカールの形状を維持するように冷ますと効果的。
4-2 うしろの髪を内巻きする

画像 ①〜③)横の髪を内巻きしたあとは、うしろの髪を内巻きしていこう。
画像 ④)今回の巻き方は、動きを出すアレンジではないので、上下2段に分けて巻いていく。
襟足の髪もコテ(ヘアアイロン)で内巻きしたあとに、片手で巻いた髪を持ち上げるようにして手に持ち、熱を冷ます。上段の髪も同じプロセスで仕上げよう。
4-3 コテでトップの髪をボリュームアップ

画像 ①)全体を巻き終えたあとは、2〜5分くらい放置しておこう。
画像 ②〜④)内巻きでも同様、トップの髪をボリュームアップしておくと、エレガントなスタイルに変化する。
外ハネで解説したように、可愛い系の印象に仕上げたい際は、トップのボリュームを押さえ、エレガントな印象に仕上げたい際は、トップにボリュームを加えるとエレガントな印象にアレンジすることができる。
スタイリングしたら完成だ。
使用しているコテはこちら
最後に
このようにコテ(ヘアアイロン)の巻き方だけではなく、分け目の位置を変えたり、片方の髪を耳にかけるだけで見た目の印象を大きく変えることができる。
色っぽい髪型を定義する要素は他にもあるだろうが、一先ず初歩的な知識として理解しておいてもらえれたら幸いだ。
また、反対に可愛い印象を出したい際は、「丸み」を意識してアレンジすると良いだろう。
縦に高さを加えれば、ひし形のシルエットによって上品な印象に傾き、縦の高さを無くし横の幅を広げれば、丸いシルエットによって可愛い印象に傾く、ということだ。
「結婚式」や「パーティー」等のイベント毎や日常のライフスタイルのなかでも、シルエットを上手に使い分け有効活用することはできるので、是非試してみてほしい。