「しっかり留めたはずなのに、気づくとヘアピンが浮いている…」
「動くたびにピンが頭皮に当たって痛い…」
こんなストレスを感じたまま、ヘアアレンジを諦めていませんか?
実は、ヘアピンがすぐに崩れてしまうのは、あなたの髪質が悪いからでも、不器用だからでもありません。単純に「ヘアピンの正しい構造」と「物理的に理にかなった留め方」を知らなかっただけなのです。
多くの人が、海外の不確かな情報や自己流のやり方で、本来のピンの機能を殺してしまっています。これでは、いくら高級なピンを使っても時間は持ちません。
このページでは、私のサロンワークでの経験と検証に基づいた独自の「ヘアピン表裏一体理論」を軸に、以下のポイントを徹底解説します。
- なぜ、あなたのピンは抜けてしまうのか?(原因の特定)
- 「崩れる留め方」と「崩れない留め方」の決定的な違い
- シーン別・髪の長さ別の最適なピンの選び方と実践テクニック
動画での実演も交えていますが、この記事を読むだけでも「ピン留め」の概念がガラリと変わるはずです。一日中手直し不要な、プロ級の固定力を手に入れましょう。
【結論】崩れないヘアピン留めの3カ条
1.ピンは広げすぎない:1本で留める毛量は「必要最小限」にする。
2.表裏一体で留める:「表面の髪」と「土台の髪」を縫うように繋ぐ。
3.道具にこだわる:「玉付きウェーブピン」が最も機能的で安全。
それでは、具体的な解説に入っていきます。少しずつマスターしていきましょう。
ヘアピンの留め方 基本編
まずはじめに「ヘアピンの種類」と「ピンの適切な留め方」から解説します。
根拠の曖昧な情報に惑わされ、ピンの扱い方に慣れない人は少なくありません。そこで第1ステップでは、私が提唱する「ヘアピン 表裏一体理論」について解説します。
ヘアピン 表裏一体理論
ヘアピンを留める際は、「表面」と「裏面」の関係性を意識して留めることが重要です。私はこの関係性を「ヘアピン 表裏一体理論」と呼んでいます。
ヘアアレンジをする際に使用するピンは基本、「玉付きのウェーブピン」をおすすめしています。
その理由は、「機能性」と「操作性」を考慮した際にバランスが良く、最も使いやすいからです。もちろん全ての人に共通することではないので、これから紹介する使い方と共に自分の毛質に合わせて使い分けてみてください。

「崩れない留め方」と「崩れる留め方」の違い

留めたヘアピンが跳ね落ちたり、抜けてしまう原因の多くは、留めた際のピンの開き具合にあります。
画像 ①)留めたい髪に対し、必要最小限の毛量を1本のヘアピンに留めること。これが基本的な「崩れない留め方」です。
画像 ②)まとめた髪の大部分を1本のヘアピンで無理やり留めようとすると、機能性が損なわれ、その反動(張力)で外に跳ね返ってしまいます。
これが、留めたはずのピンが外れてしまう最大の原因です。「ピン1本で留められる髪の量は限られている」と覚えておきましょう。
ヘアピンの種類とアメピンの使い方

アメピン(アメリカピンの略)
画像 ①)ストレートタイプのピン
ヘアピン上部に波々が無い、もしくは波形の高さが低いタイプ。挟み込むチカラが強い分、ピンを広げるチカラも必要になるため、セルフアレンジでは少し扱いづらいかもしれません。
ただ、的確な箇所に留めることができれば崩れにくいので、ここぞという時の補強には活躍します。
画像 ②)ウェーブタイプのピン
ヘアピン上部に波々があるタイプ。基本的には波形の数が多いほうが抜けにくい設計になっています。波の高さによっても留め具合が異なるため、自分の毛質に合ったものを見つけると良いでしょう。
画像 ③)玉付きのピン(推奨)
先端が丸く加工されており、頭皮に当たった際に痛くなく、傷つけるリスクを軽減できます。
「玉なし」はスムーズに入りますが、自分で自分の頭に刺す場合、角度によっては頭皮に刺さるような痛みを感じることがあります。特にお子様のヘアアレンジをする際は、安全のためにも「玉付き」を選んであげてください。
結論:どれを使えばいい?
「毛質」「髪の長さ」「髪のまとめ方」によってピンを使い分けるのが理想ですが、機能性と操作性を検証した結果、「玉付きのウェーブピン」が最も汎用性が高くおすすめという結論に至りました。
したがって、本ページでは「玉付きのウェーブピン」の使用を前提に解説を進めます。
スモールピン(短いピン)
アメピンの短いタイプです。少量の毛、部分的な毛、短い毛を留める際に重宝します。
毛質が細い・毛量が少ない方が使用すると、長いタイプよりフィットして留めることができ、髪からピンがはみ出るのを防げます。
Uピンの種類

U字型のピンで、「ネジピン」「オニピン」「毛ピン」などに分類されます。
セルフアレンジにおいて、基本はアメピンだけで事足ります。Uピンを中途半端に使うより、まずはアメピンを完璧に使いこなせるようになる方が、アレンジの完成度は格段に上がります。
ヘアピンのおすすめ
動画では、プロ仕様の「NBAA」のアメピンを使用しています。
市販品を含め全11種類を検証しましたが、やはりNBAAが一番使いやすいという結論になりました。
ただ、最近ではDAISOなどの100円ショップのアイテムも品質が向上しています。予算に合わせて選び、まずは「数」をこなして練習することをお勧めします。
重要ポイント
ヘアピンは消耗品です。一度使用して開いたピンは、未使用時よりも挟む力が弱まります。「少し留まりが悪いな」と感じたら、無理に使わず新しいピンに交換しましょう。
崩れないお団子ヘアをつくるヘアピンの留め方
いよいよ実践編です。
「アメピンの留め方」でどんな違いが表れるのか?
初心者の方にもわかりやすく、ゆっくり丁寧に解説します。
アメピンを広げない留め方

お団子ヘアのように、まとまった部分に複数のピンを挿す場合は、ピンを広げないまま使用することもあります。しかし、しっかり固定したい場合や「ねじり留め」の場合は、次に紹介する「広げて留める」方法が基本です。
アメピンを広げる留め方

指でアメピンを少し広げてから、「表面の髪」と「土台の髪」の両方を一度に挟み込みます。この「両方を挟む」アクションが固定力を生みます。
崩れないアメピンの留め方

基本は、お団子の前後左右4箇所をピンで留め、仕上げにハードスプレーを振れば日常動作で崩れることはありません。
風が強い日や、くせ毛予防として絶対に崩したくない場合は、画像 ①のように、最初に留めた4箇所の「間」を埋めるようにさらに4本追加しましょう。
アメピンで後ろの髪を留める際の持ち方
アメピンで後ろの髪を留める際は、アメピンの向きを反対にして持つなど、留める位置や角度に合わせて自分の手首の返しや体勢を変えることが大切です。
アメピンが内側でぶつかる際の対処法
留める箇所が多いと、内側でピン同士がぶつかり、刺さらないことがあります。その場合は、短い「スモールピン」を使うことで解消できます。
毛が細い・毛量が少ない人はスモールピンがおすすめ
髪が細い方や少ない方は、通常サイズのアメピンだと余ってしまいがちです。スモールピンに変えるだけで、驚くほどフィット感が増し、アレンジの完成度が上がります。
お団子ヘア・まとめ髪 Uピンの使い方
Uピンにはアメピンのような「挟む力」がありません。そのため、「縫うように留める」技術が必要です。
Uピンの角度を変えてから根本に挿す

Uピンの先を曲げる使い方

先端を曲げて「返し」を作ることで抜けにくくする方法です。ただ、私の経験上、これをするくらいなら最初から「スモールピン」でガッチリ留めてしまった方が安定します。
2本のUピンを使って留めるやり方

Uピンをクロスさせるように2本使って留めると、互いに干渉し合って抜けにくくなり、安定感が向上します。
Uピンの使い方はこちら
短い毛 ピン 留め方
「耳周り」や「えり足」など、パラパラと落ちてくる短い毛の処理には、迷わずスモールピンを使いましょう。
少量の短い毛をヘアピンで留める際は、スモールピンがおすすめ
スモールピンを使用する際は、「留める位置」と「留める毛量」のバランスが大事です。髪が極端に細い場合や少ない場合は、ウェーブタイプだと隙間から抜けてしまうことがあるため、「ストレートタイプのスモールピン」がおすすめです。
シニヨンまとめ髪 うしろ ピン 留め方
続いて、後ろでまとめるシニヨンアレンジでのピン留め解説です。見えない後ろ側を留めるのは難易度が高いですが、コツさえ掴めば大丈夫です。
まとめ髪 後ろ・えり足 ヘアピンの留め方

画像 ①②)ヘアピンを開き、逆さに持ちます。この状態で、表面の髪と裏面の髪を一度に挟みます。
画像 ③④)挟んだら、そのまま内側へ押し込みます。ピンを「起こして、倒して、挿す」という動きをマスターすると、後ろの毛もしっかりホールドでき、ピンが飛び出してくることもありません。
ポニーテールしたゴムをピンで隠すやり方
髪を結んだゴムを隠す方法として、ヘアピンを使うテクニックを紹介します。
長いピンではなく、短いピンで留めるのがおすすめ

画像 ①②)結んだ毛束から少量の髪を取り、ゴムに巻き付けます。巻き終わりを留める際、髪の密度が高い部分を狙ってスモールピンで固定します。
画像 ③④)余った毛先を内側に巻き込んでからスモールピンで留めると、表面からピンが見えず綺麗に仕上がります。
ヘアピンを使わないでゴムを髪で隠すやり方

画像 ①)ピンを使わず、もう一本のゴムを使う方法もあります。巻き付けた髪の上からゴムを被せて結びます。
画像 ②)毛先を裏側へ移動させて馴染ませ、ゴム下の毛を左右に引いて根本を締めると、ゴムが隠れます。ピン留めが苦手な方はこちらが簡単でおすすめです。
耳かけアレンジ|パッチン留め・スリーピンがスルスル落ちない付け方
ミディアム〜ロングヘアで人気の耳かけアレンジ。アメピンだけでなく、スリーピン(パッチン留め)を使うと、多くの毛量を一度に留められるので便利です。
耳かけアレンジ ヘアピンの付け方

画像 ①)分け目を少し崩しながら髪を分け取ります。直線的すぎると不自然になるため、ラフさが重要です。
画像 ②)耳後ろあたりでヘアピンを留めます。頭皮に近い「土台の髪」と「表面の髪」をしっかり挟みます。
画像 ③④)毛量が多い場合は2本使い(クロス留めなど)が安定します。仮止めのクリップを外して完成です。
スリーピン 付け方|落ちる原因とは?

画像 ①②)スリーピンを開き、まとめた髪の内側から差し込みます。
画像 ③④)ここがポイントです。毛流れとは別の角度から差し込み、留めること。毛流れと平行に留めるとスルスル抜けてしまいます。アメピンも同様に、留める角度を意識しましょう。
簡単にできるワンサイドヘアアレンジ&ヘアピンの付け方
髪を片側に寄せる「ワンサイドヘア」。大人っぽく仕上がりますが、バランスよく固定するのが難しいスタイルでもあります。
「ミディアム」「ロブ」編み込み ワンサイドヘアアレンジ

画像 ①)サイドの髪を編み込みにしてゴムで結びます。
画像 ②③④)「くるりんぱ」の要領で、ゴム上の編み目に毛束を通し、きゅっと締めます。これでゴムが隠れ、固定力もアップします。
ゴールドピンを使ったワンサイドヘアアレンジ

見せるための「ゴールドピン」は、機能性よりも装飾性がメインです。奥まで深く挿すと髪がヨレて汚く見えるので、表面をすくうように軽く留めるのがコツです。
髪を耳にかける隠しピンの留め方

ねじった髪や編み込みの終わりを隠して留める場合は、スモールピンを使って根本を狙い撃ちしましょう。大きなアメピンよりも目立たず、強力に固定できます。
編み込み 三つ編み毛束をヘアピンで留めるコツ

画像 ①)三つ編みの毛束を沿わせたい位置を決め、後ろの髪を上下に分けます。
画像 ②③④)毛束のラインに沿ってピンを打ち込みます。毛束の「先→中間→根本」の順で固定していくとバランスが取りやすいです。
ワンサイドヘアをヘアピンなしで留めるやり方

ピンを使いたくない場合は、寄せた毛束と、反対側から持ってきた少量の髪を合わせてゴムで結ぶ方法もあります。これならピンが痛くなる心配もありません。
編み込みした毛先の隠し方
編み込みの毛先処理は、ピンで留める以外にも「ゴムで結んで隠す」方法が有効です。
「そもそも編み込みができない!」という方は、『諦めていた編み込みが簡単にできるやり方』の記事も参考にしてみてください。
ねじり留め|ロープ編みした毛束のピン 留め方
これができれば中級者以上認定です。「ねじり留め」をマスターすれば、ハーフアップなど様々なアレンジに応用できます。
ねじり毛束 ピン 留め方

画像 ①)髪を内側にねじり、留める位置を指で固定します。ヘアピンを開き、ねじった毛束の表面と土台の髪の両方を挟むように挿し込みます。
画像 ②)ここが重要。いきなり奥まで挿さず、一度ピンの先端を土台の髪に引っ掛けるようにしてから、ねじり目に沿って奥へ押し込みます。
画像 ③④)ピンが毛束から飛び出していないか確認します。反対側も同様に、高さを合わせて留めましょう。
ミディアム ボブ 横の髪をねじるヘアピンの留め方

長さが足りないボブスタイルの場合は、無理に後ろまで持って行かず、届く位置で留めてOKです。基本の留め方は変わりません。
前髪の部分アレンジ ヘアピンの付け方
伸ばしかけの前髪や、イメチェンしたい時の前髪アレンジ。鏡を見ながらできるので、初心者の方も練習しやすい箇所です。
前髪を切らないでシースルーバングをつくるピンの付け方

画像 ①)前髪の上半分をすくい取り、後ろや横に流します。
画像 ②)アメピンで平留めします。前髪は軽いので、1本留めるだけで十分固定できます。
毛が細い|毛量が少ない際のヘアピンを留めるコツ

前髪などの毛量が少ない部分は、「ウェーブタイプ」だとスルスル落ちてくることがあります。密着度の高い「ストレートタイプ」のピンを使うとしっかり止まります。
前髪 編み込み|ヘアピン バッテンアレンジの付け方

あえて見せる「バッテン留め(クロス留め)」も可愛いです。ヘアピンは隠すだけが正解ではありません。デザインの一部として楽しみましょう。
髪留め ヘアアクセサリーの付け方
最後に、結婚式やイベントで活躍する「マジェステ」「ヘアバトン」などのアクセサリーの使い方を解説します。
結婚式・二次会・パーティー系|Uピンの付け方

アクセサリー付きのUピンは、あくまで「飾り」です。土台のアレンジが緩いと、飾りの重みで抜け落ちてしまいます。アメピンで土台をしっかり作ってから挿しましょう。
マジェステ 付け方

本体を髪に添えてから、スティックを挿します。この時、深く挿しすぎるとスティックの先端が出てこなくなるので、「表面の髪をすくう」イメージで浅めに挿すのがコツです。
バレッタ 付け方

バレッタの金具許容量以上の髪を挟むと、弾けてしまいます。逆に少なすぎると落ちてきます。「適量」を見極めることが全てです。
ヘアバトン 付け方

片方の飾りを外してスティックを挿し、再び留めるだけ。簡単ですが、挿す位置によってはスティックの軸が見えすぎて格好悪くなるので、バランス調整が必要です。
三つ編みワンテールアレンジを華やかにするUピン アクセサリーの付け方

シンプルな三つ編みも、Uピンアクセサリーを散りばめるだけでパーティ仕様になります。
まとめ
「ピンを沢山使わないと不安」という思い込みは捨てましょう。
適切な位置に、適切な留め方をすれば、たった数本のピンで一日中崩れないスタイルは作れます。
知識として「わかった」だけでは意味がありません。ぜひ、今すぐ鏡の前で実践してみてください。手が覚えるまで繰り返すことが、上達への唯一の近道です。

